福島県産品輸出が過去最高 20年度、農畜産物や工芸品が倍増

 

 福島県は26日、2020年度の県産品輸出額が約9億500万円(前年度比24%増)に上り、調査を始めた12年度以降で最高になったと発表した。新型コロナウイルス感染拡大に伴う外食産業の低迷などによりアルコール類は前年を下回ったが、花卉(かき)を中心とした農畜産物、工芸品がいずれも倍近く増えて過去最高となり、実績を押し上げた。

 県産品輸出額の内訳は、全体の約半分を占めるアルコール類が4億3700万円と前年度比で9%の減だった一方、農畜産物は2億2700万円(前年度比91%増)、工芸品1億5900万円(同99%増)、加工食品8200万円(同62%増)だった。

 県によると、アルコール類は最大の輸出国である米国でのロックダウン(都市封鎖)によって飲食店が休業や営業時間の短縮を強いられたことなどが響き、調査開始以来初めて前年を下回った。一方、海外で評価が高い県産の日本酒やウイスキーを中心に、台湾や香港などアジア向けの輸出は伸びた。

 農畜産物は、中国に拠点を持つ企業の県内進出などを受け、サクラの枝木やツツジ、トルコギキョウなどの輸出が好調だった。工芸品は米国を中心に「川俣シルク」など高額な商品の取引が増え、輸出額が伸びた。加工食品については甘酒やみそなどの発酵食品が堅調で、新型コロナによる「巣ごもり需要」によりラーメンなどの麺類の輸出も増えたという。

 このため、新型コロナの影響はあったものの、アルコール類以外の分野では輸出額が増え、過去最高の実績につながった。県は「コロナ収束後を見据えて、輸出実績を伸ばすための取り組みを続けていく」(県産品振興戦略課)としている。