10年ぶり浪江に アーティスト脇坂優香さん 故郷の魅力動画発信

 
10年ぶりに浪江町に帰った様子を収めた動画で、ふるさとへの思いを口にする脇坂さん

 「日本中に自分の曲が流れるようになってほしい」。浪江町出身のアーティスト脇坂優香さん(25)は夢を語る。東京都を拠点に、動画投稿サイト「ユーチューブ」で楽曲を公開したり、会員制交流サイト(SNS)などを通じて芸能活動を行う。今年3月には10年ぶりに古里の浪江町を訪れ、その様子を収めた動画を公開するなど本県の魅力発信にも力を入れる。

 脇坂さんは、これまでCMや舞台などへの出演も経験し、今年4月ごろからは音楽活動にも力を入れている。日本のヒップホップユニットの曲をアレンジしたカバー曲や作詞作曲を務めたオリジナル曲の動画を公開し、SNSなどで注目されている。

 小学生のころから歌手を志していたという脇坂さん。しかし、「現実的ではない」と夢は諦めていた。しかし医療系の専門学校を卒業し就職を考えていたとき、「人生は1回しかない。やっぱりやりたいことをやらないと」と21歳で上京を決意。芸能事務所の専門学校に通い、主に女優の基礎を学んだという。

 10年前の東日本大震災時は中学2年だった脇坂さん。「福島への思いや、福島のいまの姿を多くの人に知ってほしい」と今年の3月11日、浪江町に帰った際の動画を公開した。

 14年間暮らした実家が更地になっている様子や、通っていた小学校や中学校。「ここがあっての私。景色は変わっても、思い出はずっと変わらない」。動画の中ではそう思いを語った。

 「ある日突然、帰る場所がなくなったからこそ、地元愛が強くなっていると思う」と脇坂さん。「これからも活動を通して福島のよさを多くの人に伝えられるよう頑張りたい」と活躍を強く誓う。