西会津の魅力込めた、手づくり「かばん」 地域隊員が店舗開設へ

 
製作したかばんを手に秋のオープンに向けて準備を進める片岡さん

 西会津地域おこし協力隊として活動するかばん職人の片岡美菜さん(32)は、同町野沢でかばん工房の店舗化を目指し、準備を進めている。今秋のオープンを目指しており、工房名は「やまあみ鞄製作所」だ。片岡さんは「ここでしか出合えない、唯一無二の製品を作りたい」と思いを語る。

 神奈川県出身の片岡さんは、東京都内でグラフィックデザイナーとして働いていたが、趣味の裁縫が高じてかばん製造会社に転職。製造技術を学ぶ中で「東京から離れた場所で、かばんを作ってみたい」との思いが強まり、昨年8月に地域おこし協力隊に応募し、同町に移住した。

 片岡さんは現在、「西会津町のくらしを感じる」をテーマに活動しており、町の魅力を感じることができるかばんの素材を探しながら、裁縫技術に磨きをかけている。

 活動の中で見つけて感動したという素材は会津地方の山間部で採取される植物「ヒロロ」。網細工の材料として使われている。現在は首都圏の業者から依頼された商品サンプル作りにも取り組んでいる。

 また6月からは、地元の人を対象に革製品作りを体験できるワークショップも始めた。「かばんを通じて、地元の人に会津の魅力を再確認してもらいたい」と語る。

 片岡さんは有害鳥獣として捕獲したシカの革や、会津地方の伝統技術を取り入れたオリジナル製品作りも目指しており、店舗化する工房では壊れたかばんの修理なども手掛ける予定だ。

 「雄々しい山々や豊かな自然。西会津には魅力がたくさんある。町の人と一緒にものづくりの楽しさを感じられる場所にしたい」。片岡さんは協力隊の活動を通じて、その思いを強くしている。