菅首相退陣の意向「総裁選の構図一変」 福島県与党国会議員

 

 菅義偉首相(72)は3日、退陣する意向を表明した。自民党総裁選(17日告示、29日投開票)に立候補せず、再選を断念する考えを党臨時役員会で示した。

 菅首相の総裁選不出馬の一報は永田町に驚きを持って迎えられた。「総裁選の構図は一変する」。本県の与党系国会議員や関係者には自民党内の派閥間、世代間の動きが活発化するとの見方が出ている。

 根本匠元厚生労働相(衆院福島2区)は「コロナ対応などに懸命に取り組んだ努力に敬意を表する」とした上で「次の時代の政治をつくる使命と責任がある」と、総裁選に出馬予定の岸田文雄氏を支える派閥事務総長として決意を語った。

 最大派閥細田派の役員会のため上京していた吉野正芳元復興相(衆院福島5区)は「処理水の海洋放出や復興拠点外の帰還困難区域の方針を決め、復興を加速化していただいた」と語った。亀岡偉民復興副大臣(衆院比例東北)は「政務官時代、官房長官の菅氏に被災地支援を相談すると即決してくれた。総理になり周りの声が届きにくくなったのではないか」と評した。

 菅家一郎衆院議員(福島4区)は「首相はコロナ対策に懸命に取り組んだが国民の理解を得るに至らなかった。責任を取った形で残念」と心情を推し量った。上杉謙太郎衆院議員(比例東北)は「処理水を巡りトリチウム分離技術の開発を方針に盛り込むなど課題に全力で取り組まれた。決断に敬意を表す」と述べた。

 党参院筆頭副幹事長の森雅子前法相(参院福島選挙区)は「政治空白が生まれるとの批判も受け止め復興やコロナ対策に万全を尽くす」と述べ、佐藤正久参院議員(比例、福島市出身)は「お疲れさまでしたと言いたい。任期満了までコロナ対策に全力を注いでほしい」と訴えた。

 公明党の若松謙維参院議員(比例)は「コロナ対策に専任し任期を全うする決断を評価する。首相はデジタル分野などで先手を打った」と評した。参院で自民と会派を組む無所属の増子輝彦参院議員(福島選挙区)は「党内を掌握できず八方ふさがりになった。幹事長交代に動いた影響が大きい」と分析した。