佐々木「これからも世界目指す」 陸上女子400で7位入賞

 
【女子400メートル(視覚障害T13)決勝】7位でゴールする佐々木真菜=国立競技場

 東京パラリンピック第12日の4日、陸上女子400メートル(視覚障害T13)決勝では、佐々木真菜(24)=東邦銀行=が58秒05で7位に入賞した。

 「日本代表選手としてスタートラインに立たせてくれてありがとう」。陸上女子400メートルの佐々木真菜は、万感の思いで決勝を駆け抜けた。予選を上回る58秒05の記録に「楽しい大会になった」と顔がほころんだ。

 負けず嫌いな性格とパラリンピックへの強い憧れで、日本代表に駆け上った。小学5年生で陸上の楽しさを知り、中学時代は同級生の男子と同じ練習量を自らに課して底力をつけた。

 パラリンピックの東京開催が決まったのは、高校1年の時だった。当時専門としていた中距離種目が開催されないと知ると、400メートルへの転向を即決した。全てはパラリンピックへの道筋を示してくれた、小学校時代の亡き恩師との約束をかなえるためだった。

 東邦銀行入行後は、健常者の実業団選手にもまれながら成長を加速させた。練習の意図をくみ取って黙々とメニューをこなし、日本記録を次々と更新した。ついた異名は「レコードガール」。「陸上選手として伸びる要素だらけ」。中学、高校で指導した福島パラ陸上競技協会長の宍戸英樹さんがうなずく飛躍だった。

 決勝は一番内側の2レーンからのスタート。先行を許す展開にも「練習してきたことは出せた」と納得の表情を見せた。ゴール後はコースに向かい深々と頭を下げた。支えてくれた一人一人の顔が浮かんでいた。

 ただ、目標のメダルや自己ベストに届かず、自分より2秒以上速い外国勢の走りに改めて「世界の壁」の高さを知った。「最後の100メートルで足が止まってしまう」と課題を口にした。

 佐々木は、少しずつでもたゆまずに進むことを意味する「蟻(あり)の歩み」を座右の銘に掲げる。確かな成長を刻んだ一方、悔しさも味わい「これからも世界を目指して頑張っていきます」。東京でかなわなかったメダリストという夢を現実にするため、新たな一歩を踏み出した。(折笠善昭)