「精神世界を映す鏡」 二松学舎大・小山教授、もののけの歴史解説

 
「もののけ」の歴史を紹介した小山教授

 県立博物館(会津若松市)で開催中の企画展「あはひのクニ あやかしのクニ―ふくしま・東北の妖怪・幽霊・怪異」に合わせた講演会が4日、同館で開かれた。二松学舎大文学部の小山聡子教授が、時代によって価値観が変化してきた「もののけ」の歴史を解説した。

 小山教授は「もののけ、幽霊、妖怪の日本史」と題して講演した。この中で「かつて『もののけ』は『物気』と書き、正体が分からないもので、病気や死をもたらすと考えられた」と説明した。

 14世紀後期ごろから妖怪は怪異を引き起こす存在そのものを指すようになり、近世に入ると妖怪、幽霊、化け物、怨霊と区別されなくなったという。

 小山教授は戦後のもののけは多様化したと指摘し、高度経済成長期に妖怪ブームの火付け役となった故水木しげるさんの漫画を紹介した。

 最後に病気の原因とされた時代やアニメキャラクター化される現象を踏まえ、「個々の時代のもののけは、その時代に生きた人間の精神世界を映し出す鏡」とまとめた。