多数の刺し傷、56歳男性が死亡 いわきで殺人事件、犯人は逃走

 

 4日午後9時40分ごろ、いわき市小名浜で「けんかをしているようだ」と市民から110番通報があった。いわき東署員が駆け付けると、同市、職業不詳の男性(56)が血を流して倒れていた。救急搬送されたが、約12時間後に病院で死亡が確認された。県警は5日、多数の刺し傷があったことから、殺人事件として同署に捜査本部を設置し、犯人の行方を追っている。

 捜査本部によると、腹などを刃物のようなもので複数回刺され、自宅南側にある貨物鉄道の線路上にあおむけで倒れていた。現場では刃物のようなものは見つかっておらず、犯人が凶器を持ったまま逃走しているとみられる。

 男性は暴力団関係者とみられ、捜査本部は暴力団同士のトラブルが事件に発展した可能性もあるとみている。同署管内では2月、市内の暴力団事務所に銃弾が撃ち込まれる事件も発生している。捜査本部は6日、遺体を司法解剖し、死因や死亡時期などを調べる。

 県警が捜査本部を設置した5日、本部長の斎藤佳史刑事部長らが記者会見し、事件の概要を説明した。

 現場付近、夜に騒ぐ声

 現場は、三崎公園から北西に約3.5キロ離れた住宅や工場が立ち並ぶ場所。付近に住む女性は、事件が発生した4日午後9時40分ごろ、自宅の外で騒いでいる声が聞こえたという。

 女性は怖くて窓を開けることができなかったが、そのうちに「刺された、救急車を呼べ」という声が聞こえたという。女性は「こんな静かな場所で事件が起きるとは」と困惑の表情を浮かべた。別の男性住民は「(被害者とは)あまり近所付き合いはなかった。犯人が凶器を持って逃げていると思うと怖い。早く解決してほしい」と話した。