富岡・復興拠点全域、立ち入り規制緩和へ 1月中旬以降見通し

 

 富岡町は、東京電力福島第1原発事故による帰還困難区域のうち特定復興再生拠点区域(復興拠点)の全域約390ヘクタールで立ち入り規制を緩和する方針を固めた。開始日は来年1月中旬から2月中旬の間となる見通しで、翌2023年春を目標とする復興拠点の避難指示解除に向け、準備を加速させる。

 町が8日、町議会全員協議会で示した。町内の帰還困難区域での立ち入り規制緩和は初めて。申請なしで自由に出入りが可能となるが、引き続き居住や宿泊はできない。避難指示解除に先立ち来年春から始まる予定の準備宿泊の開始に向け、自宅の手入れなど長期滞在できる環境を整えるための期間となる。

 住民以外の立ち入りも可能となるため、町は規制緩和後、民間警備会社などと連携して24時間体制の警戒活動を強化する方針。復興拠点を囲うバリケードは撤去するか、防犯面から現在も一時立ち入りする際の入り口となっているゲートに限り開放するか、検討を進める。今後、政府と滞在可能な時間などについても協議し、12月中に開始日を決める方針。町は「除染の状況などを見極めながら1月中の開始を目指したい」としている。

 町によると、東日本大震災前、復興拠点に当たる地域には町の人口約1万6000人の2割強に当たる約4000人、約1800世帯が住んでいた。現在、面的除染は全体の約8割で完了し、1時間当たりの空間放射線量は3.8マイクロシーベルトを下回っている。電気やガスは既に利用できる環境になっており、上下水道は年内に復旧が完了する見通しだ。