大規模停電に備え「夜の防災訓練」 福島市職員らEV給電確認

 
避難所受付でペット同行避難者への対応を確認する参加者=福島市・飯坂学習センター

 福島市は9日、同市飯坂地区で、広範囲の地域全体が停電するブラックアウトを想定した「夜の防災訓練」を初めて実施した。ブラックアウトを想定した大規模な訓練は県内で珍しく協力企業が電気自動車(EV)や液化石油ガス(LPG)発電機で電気を供給する一連の対応を確認した。

 最大震度7を観測した2018(平成30)年の北海道胆振(いぶり)東部地震では国内初のブラックアウトが発生、道内全域約295万戸の停電が発生したことから、万一の事態に備えて訓練を実施した。

 今回の訓練には市職員や協力企業などの約40人が参加した。震度5強の地震が発生し、同市飯坂地区全体が停電したとの想定で行った。市と災害連携協定を結んだ日産自動車と福島日産自動車、日産プリンス福島販売が協力し、EVで電力を供給した。

 EVに持ち運べる給電器をつなげ、明かりをつけたり、テレビを使用したりする動きを確認した。EV1台で避難所の約3日分の給電が可能という。またLPG発電機で照明を点灯する訓練も実施した。避難所とした飯坂学習センターでは、県北動物愛護ボランティア会が協力して、投光器で照らされる中、愛犬を連れて避難する人を受け入れる方法を確認した。

 無電力で光るセラミック製蓄光材を活用し、暗闇の中で避難誘導する訓練も行った。木幡浩市長は「暗い中で、いかに避難者を安全に誘導するかが大事。課題を検証した上で市全体で共有し、今後の対策に役立ててほしい」と呼び掛けた。