野菜や輸入食肉高騰、家計ピンチ 天候不順やコロナ禍影響

 
長雨などが原因となり、高値が続いているスーパーの野菜売り場=福島市・コープふくしま方木田店

 野菜や輸入食肉の高値が続き、消費者や飲食店などに影響が及んでいる。主な要因は、長雨や高温などの天候不順で野菜の生育が影響を受け、新型コロナウイルスの感染拡大で米国の加工工場の稼働が減少し、食肉の供給量が減るなどしたためだ。コロナ禍でさらなる痛手を受けている消費者や飲食店主らは「早く値段が下がってほしい」と切実な声を上げている。

 福島市のコープふくしま方木田店の野菜コーナーでは今月に入り、7月と比べべて1.5倍ほど値上がりした商品が目立ってきた。店長の村山太佳士さん(61)は「お客さまに手頃な価格で提供できないことはとても残念」と表情を曇らせる。

 7月時点で1個98円だったトマトが138円、4分の1カットの白菜が98円から148円まで高騰。100グラム当たり480円だった米国産の牛タンも670円台まで値上がりしている。

 高騰を受け、同店は価格変動がないカットサラダの発注を増やすなど工夫を続けている。さらに値上がりが続けば、野菜を小分けにして、値段を下げて販売することも検討している。

 同店で買い物をしていた福島市の主婦吉野真紀さん(48)は「チラシを見て少しでも安い所で買うようにしている」と日々の工夫を明かし、「これから鍋の時期になってくるので早く安くなってほしい」と値下がりを期待した。同じく買い物をしていた同市の主婦伊東綾さん(54)は「カットサラダや直売所コーナーの野菜を買って、少しでも値段を抑えている」と話した。

飲食店、仕入れに苦悩

 飲食店も悲鳴を上げている。須賀川市の中華料理店の男性店主は「肉や野菜のほかに食用油の値段も上がっている。新型コロナで苦しいのに一層の痛手だ。安易に値上げには踏み切れない」と苦境を打ち明ける。会津若松市のスペイン料理店「會津バル」の店長足立浩二さん(39)は「できるだけ安い所から仕入れるしかない」と肩を落とす。

「見たことない」高値

 小売や卸売の業者は今後の価格動向を注視している。県食肉事業協同組合連合会副会長の早尾武章さん(62)は「ここ10年で見たことがない値上がりとなっている。深刻な状況だ」とし、「米国の食肉工場が正常に稼働すれば高値は収まるだろうが、いつになるかは予測できない」と話した。

 コープふくしま方木田店の店長村山さんは「この時期の仕入れが多くなる北海道産の野菜が影響を受けた。10月中旬ごろまでは野菜の高騰が続くだろう」と見通した。