飯舘に「夢のレストラン」 佐藤さん、22年春オープン目指す

 
レストランに改修する古民家を背に「料理を通じて村に恩返しをしたい」と話す佐藤さん=飯舘村二枚橋

 飯舘村出身の飲食店従業員佐藤雄紀さん(30)=福島市在住=が、村内にある空き家を活用したレストランの開業準備に奔走している。来春オープンを目標に掲げ、「料理の食材には村産の野菜などを使うことで、農家の顔が見え、村の魅力を発信できるようなレストランにしていきたい」と青写真を描く。

 小学校のころから料理が大好きで、高校卒業後に日本調理技術専門学校(郡山市)の門をたたいた。料理人としての心構えを身に付け、福島市の結婚式場や国見町の道の駅を渡り歩き、それぞれの調理部門で腕を磨いてきた。

 「震災から10年が経過したが、村のために何もできていない自分がいる。料理を通じて自分を育ててくれた村に恩返しがしたい」。古里に思いをはせ、そう強く思うようになった。震災後、手付かずとなっていた古民家を購入し一念発起。これまで培った料理人としての経験を生かすべく、自身のレストランの開業を決断した。

 レストランに改修する古民家は、県道原町川俣線を見下ろす高台にあり、緑豊かな森林に囲まれている。木造一部2階建てで、古民家の雰囲気を残しつつ、モダンな内装に作り上げる計画だ。得意とする洋食をメインに創作のフランス、イタリア料理を提供する考え。本県の郷土料理「いかにんじん」や「こづゆ」などをアレンジした料理も視野に入れているという。

 レストランでは、佐藤さん手作りのオリジナルレシピを提供したり、料理に使う食材の生産者の顔や村の風景を写した写真を展示したりすることも構想している。「村の発展に貢献し、人と人とのつながりが生まれる。そんな拠点のような場所になるといい」。オープンに向けて、夢は大きく広がる。