福島大研究員・鹿野さん 「あんぽ柿」健康効果発見、学会で受賞

 
「今後も福島の特産品などの研究を進め、風評被害払拭の助けになりたい」と語る鹿野さん

 福島大食農学類研究員の鹿野仁美さん(32)が、日本食品科学工学会第68回大会の若手部門「若手の会」の表彰で会頭賞(企業賞)を受賞した。県北地方特産のあんぽ柿に、健康効果があるビタミンA1などが生柿に比べて多く含まれることを突き止めた研究が評価された。鹿野さんは「これまでの研究が認めてもらえた」と笑顔を見せた。

 あんぽ柿の研究は、科学的なデータを基に健康効果などを裏付けることができれば付加価値が出て、東京電力第1原発事故の風評払拭(ふっしょく)につながるのではないか―と考えて始めた。同学類の平修教授の指導を受けながら、成分とその量を色分けし「見える化」できる分析機器「イメージング質量分析装置」を使い、伊達市の「あんぽ工房みらい」から提供を受けた生柿とあんぽ柿を分析した。

 その結果、あんぽ柿には美容効果が期待できるビタミンA1が生柿よりも3・4倍多く含まれていることが明らかになった。このほか、代謝を上げるビタミンB1は2・5倍、二日酔い防止に効果があるとされるビタミンB6は2・3倍含まれていることも分かった。

 今後は、あんぽ柿の販売店などで、研究成果をもとに品質をアピールしてもらう考えだ。鹿野さんは「今後も福島の特産品などの研究を進め、風評被害払拭の助けになりたい」と語った。

 日本食品科学工学会第68回大会は8月26日から3日間、オンラインで開かれた。若手の会の表彰は学生や35歳以下が対象で、鹿野さんの研究は研究者間の投票によって選ばれた。