地域振興へ思い新た 奉納みこし披露、双葉・八幡神社に合祭殿完成

 
合祭殿で行われた神事で復興への思いを新たにした関係者

 双葉町中野の八幡神社で14日に行われた「合祭殿」の完成を祝う式典では、県内外の神社関係者が、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの地域復興への思いを新たにした。

 県神社庁によると、震災と原発事故の影響で再建や参拝が難しい神社は県内で70以上ある。八幡神社に設置された合祭殿では、それらの神社の神様を祭礼の都度迎えて神事を行うことができる。合祭殿を通じ、遠く離れた神社を拝むことも可能だ。

 式典に出席した県神社庁双葉支部の宇佐神(うさみ)正道支部長は「合祭殿で祭りを行うことで、被災地の人々が集まり、気持ちを和らげるきっかけになれば」と期待した。

 式典では、兵庫県淡路市の伊弉諾(いざなぎ)神宮から、いわき市のアクアマリンふくしまを通じ、八幡神社に奉納されたみこし2基が披露された。大みこしは阪神・淡路大震災で被災し、修復されたもので、子どもみこしは大阪天満宮氏子商店会が所有していた。

 新型コロナウイルスの感染防止対策を徹底して淡路市から駆け付けた同神宮の本名孝至宮司は「神社の再建を機に復興が進み、いつかこの地に子どもたちの姿が戻れば」と願った。

 合祭殿の社殿を兼ねる八幡神社の再建には、県神社庁の被災復興基金が活用されたほか、三重県の伊勢神宮の式年遷宮後の古材が使用された。北海道の木の城たいせつが施工した。