新拠点、商品開発に意欲 イノシシ革加工の「イーノ伊達」

 
レーザー彫刻機専用の一室。「イノシシが世の中に役立つ商品を作っていきたい」と話す斎藤さん

 イノシシ革のオリジナルレザーブランド「ino DATE(イーノ伊達)」を手掛ける伊達市農林業振興公社は、事務所や作業場を同市梁川町の梁川総合支所に移した。職員の斎藤知世さん(36)は「これからも日常生活で使ってもらえる革製品を作っていきたい」と決意を新たにしている。

 耕作放棄地の増加に伴い、市内の中間地域の畑では多くの鳥獣被害が出ている。有害鳥獣として市内で駆除されたイノシシは、原発事故の影響で食用としての活用が難しくなった。そのため、同公社はイノシシ革を有効利用しようと取り組みを始め、来年3月で10年を迎える。

 商品は全て手作り。名刺入れや幼児用靴、トートバッグなど30を超える種類の商品を作り、販売してきた。革の良さを伝えるワークショップイベントも展開していたが、新型コロナウイルス感染症の影響で開催中止を余儀なくされた。

 斎藤さんは「今求められるもので、イノシシ革が役立つものはないだろうか」と考え、マスクフックやマスクストラップを相次いで商品化した。インターネットで販売すると、フックは約2000個売れるなど「伊達市産イノシシ革」が全国に知られるヒット商品となった。

 作業場と事務所の移転は、梁川総合支所の空きスペース利活用のためで、同市霊山町の霊山総合支所から移った。作業場には、革に文字などを刻印するレーザー彫刻機専用の一室を新設した。斎藤さんら2、3人が作業しており、早速、カードや小銭が入る新商品「フラグメントケース」を製作し始めた。

 商品開発やデザインを担当する斎藤さんは「革商品を身近に感じて、使ってもらえるように『欲しい』と思える商品を作っていきたい」と話す。

カードケース販売

 伊達市農林業振興公社は、イーノ伊達の新商品「フラグメントケース」の販売を始めた。カードが5枚と小銭が入るツートンカラーのカードケースとなっている。

 赤、黄、緑、青、黒、茶、こげ茶、ナチュラル、オレンジの9色あり、自由に色をカスタムオーダーできる。大きさは縦7・7センチ、横15センチの長方形。価格は1個4400円。申し込み、問い合わせは同公社(電話024・573・2150)へ。