震災10年半、福島の現状と課題解説 大東大で本紙記者が講演

 
震災と原発事故から10年半を経た本県の現状と課題に理解を深める学生=埼玉県東松山市・大東大東松山キャンパス

 大東文化大は18日、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故に関する講座を埼玉県東松山市の東松山キャンパスで開いた。大東大と包括的な連携協定を結ぶ福島民友新聞社が協力し、学生が震災から10年6カ月を経た本県の現状と課題に理解を深めた。

 武田知己教授(伊達市出身)が毎年続けている本県での現地研修に合わせて開催し、本年度は2~3年生14人が受講した。福島民友新聞社東京支社の桑田広久記者が「震災10年後のふくしま」と題して講演した。

 桑田記者は時間の経過に連れて被災者が直面する課題が複雑化、多様化していると指摘。「復興とは地域に住む人が生きがいのある暮らしを取り戻すことではないか。復興の光と影がまだら模様に混在しており、的確に把握して解決につなげる必要がある」と述べた。

 その上で第1原発の廃炉と処理水の処分、帰還困難区域の再生、中間貯蔵施設を巡る課題を挙げ「解決には次の世代までかかる。日本全体の問題と認識して関心を持ち続けてほしい」と呼び掛けた。

 新潟市出身の学生(社会学部3年)は「復興が進んでいる部分と、難しい課題が残されている部分の両方を知ることができた。地元の東電柏崎刈羽原発の再稼働問題も考えていきたい」と話した。

 学生は来年1~2月、浜通りを訪れ、第1原発や東日本大震災・原子力災害伝承館(双葉町)、浪江町などを見学する予定。