一点ものの盃完成 葵高美術工芸部と漆器店、デザインに会津木綿

 
一点ものの紫翠盃を制作した葵高美術工芸部部員と曽根社長(後列右)ら

 葵高美術工芸部と三義漆器店(会津若松市)が協力し、自然にかえる「紫翠盃(しすいはい)」に会津木綿の端切れをデザインした一点ものの盃を完成させた。10月1日から三義漆器店のオンラインショップで限定販売されるほか、会津若松市の福西本店で展示される。

 紫翠盃は、サトウキビから抽出したでんぷんなどから作るポリ乳酸(PLA)を原材料としている。PLAは、土に埋めると微生物によって水と二酸化炭素に分解される。プラごみの環境問題が深刻化する中で、環境に負荷をかけない素材として注目されている。

 葵高美術工芸部は、会津木綿の端切れの有効活用を思案。その中で出前講座をきっかけに三義漆器店の曽根佳弘社長とつながりが生まれ、素地が透明な紫翠盃を活用し、会津木綿でデザインする取り組みが始まった。

 生徒たちが紫翠盃に会津木綿を貼り付け、蒔絵(まきえ)師の本田充さん、塗り師の小松愛実さんらが装飾の仕上げを担当した。会津木綿を貼り付ける際にはゼラチンを使い、素材の全てが自然由来であることも大きな特徴となっている。完成した作品は計62点。翼や花、ハートなどをイメージした多様なデザインが目を引く。展示会は10月1~10日。展示会では販売せず、オンラインショップだけで扱う。一つ4400円で、収益は市に寄付し、鶴ケ城関連事業に役立ててもらう。