双葉、戻った稲刈りの風景 原発事故後初、25年営農再開目指す

 
試験栽培の田んぼで稲の一部を手刈りする組合員=22日午後1時20分、双葉町下羽鳥地区

 双葉町で22日、東京電力福島第1原発事故後初となる稲刈りが行われた。営農再開に向け、玄米への放射性物質の移行率を調べる試験栽培の一環で、コメは放射性物質の検査後に全て廃棄される。

 稲刈りをしたのは、来年春ごろの避難指示解除を目指す特定復興再生拠点区域(復興拠点)内の下羽鳥地区。10アールほどの田んぼに県オリジナル品種「天のつぶ」が実り、除染後の農地の保全や試験栽培などを担う下羽鳥・長塚地区農地保全管理組合の組合員3人が鎌で刈り取った。

 木幡治組合長(70)は「11年ぶりの稲刈りに感無量だ。町の農業を若い人たちにつないでいきたい」と話した。

 双葉町は2025年の営農再開を目指している。食品に含まれる放射性物質の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を安定的に下回れば、来年以降コメの作付面積を増やし、販売もできる実証栽培に移りたい考えだ。