「厄介物、猪苗代の名物に」 実を使いヒシ茶開発、年内販売へ

 
ヒシの実を手に「おいしいので一度食べてみてほしい」と話す長友さん

 猪苗代町地域おこし協力隊の長友海夢(ひろむ)さん(26)は猪苗代湖に大量発生する水草「ヒシ」の実に注目して商品開発に取り組んでいる。ヒシは枯れると腐敗して湖中にたまるため水質悪化の一因とされるが、長友さんは「厄介物のヒシの実を町の名物にしたい」と意気込む。年内にヒシ茶の販売を始める予定だ。

 栃木県出身の長友さんは小学校時代の一時期、猪苗代町内で過ごした。学生時代はアルペンスキーの選手として町内のスキー場を練習拠点にするなど思い入れが深かったことから、昨年4月に協力隊に就任した。

 子どもの頃から湖畔に落ちているヒシの実に興味があったという。「乾燥させれば忍者が使うマキビシになり、形もゴツゴツしていて格好いいなと思っていた」。ヒシの実は放置すれば増え続ける。改めて調べると殻を割ればクリのような果肉がとれ食べられることから「食用として活用できないか」と思い付いた。

 1月に果肉を乾燥させて真空パックにした商品「乾燥ヒシの実」を道の駅猪苗代で試験販売すると、50袋を完売し手応えをつかんだ。九州では菓子やお茶、焼酎の材料になっていると知り、研究者をリモートでつないで勉強会も開いている。開発に取り組むヒシ茶は店頭販売だけではなく、ドリンクメニューで扱ってくれる飲食店も募集中だ。

 長友さんは「ヒシの実はナッツのように香ばしく、ポリフェノールを多く含んで栄養価が高い。将来は町を代表する土産物になってほしい」と話している。