まん延防止解除後初の週末...観光地、客足じわり 対策経験生かす

 
感染対策を取りながらアトラクションを楽しむ利用客=25日、郡山カルチャーパーク

 福島、郡山両市に適用された新型コロナウイルスのまん延防止等重点措置が終了し初の週末となった25日、両市などの県内観光地には休日を楽しむ家族連れの姿が見られた。ただ、客足はまだまだコロナ前には程遠い状況で、関係者は試行錯誤して培った感染対策を徹底しながら、本格的な秋の観光シーズンに期待を込める。

 郡山市の郡山カルチャーパーク内の遊園地「ドリームランド」。家族とアトラクションを楽しんだ市内の女性は「自宅で過ごす時間が増え娘がかわいそうだった。思いきり体を動かせる施設が開園しているのはありがたい」と喜んだ。

 施設は重点措置期間中も、アトラクションを午前と午後に1回ずつ消毒するなど感染対策を徹底し開園してきた。例年なら近隣県などから遠足で訪れる団体客でにぎわう時期だが、今年は数件の予約しか入っていないという。この日も、天候の影響もあって利用客はまばら。施設を管理する市観光交流振興公社公園振興事務所の小林克至さん(40)は「観光シーズンを控え、解除に期待はあるが、急に利用客が増えるとは考えづらい。感染防止対策に気を緩めることなくこれからに期待したい」と語った。

 福島市の「磐梯吾妻スカイライン」にある浄土平レストハウスは重点措置に伴って休業していたが、24日からレストランと売店コーナーの営業を再開。コロナ禍でアウトドアが注目され登山客が増加傾向にある上、周辺の紅葉の見ごろが始まり、にぎわいを見せる。25日も多くの観光客が訪れ、担当者は「感染対策を万全にして観光客を迎えたい。浄土平から本県の魅力を発信したい」と意気込む。

 道路沿いに多くの果樹園が並ぶ同市のフルーツライン。曇り空もあってこの日は一気に観光客が増えるような状況ではなかった。「期待通りにはいかない」とあづま果樹園社長の吾妻一夫さん(73)。重点措置が適用された8月以降、果物狩りを中止し、直売所やネットでの販売に力を入れてきた。「団体旅行が減っている中でコロナ禍のダブルパンチ」。ただ、秋の観光シーズンはこれからが本番だ。「団体旅行がすぐに戻ることはないだろうが、新たな観光果樹園の形態を考えていく」と巻き返しへ力を込める。

 一方、20日に県独自対策が終了した中核市以外の56市町村も初の週末。下郷町の大内宿は、三つの駐車場でほぼ満車の状態が続くなど盛況だった。「ねぎそば」などを提供する三澤屋社長の只浦豊次さん(67)は「客足は戻りつつあり、新たな観光の在り方や大内宿の魅力を発信する時期に入っている」とした上で、「衛生管理や換気などこの1年で感染症対策のノウハウは蓄積された。これからが観光客をおもてなしする大切な時になる」と強調する。