「あぶくまもち」震災後初の稲刈り 飯舘、普及へ11年ぶり栽培

 
震災後に初めて行われたあぶくまもちの稲刈り

 東日本大震災前に飯舘村を中心に栽培されていた県オリジナル水稲品種「あぶくまもち」の震災後初となる稲刈りが27日、同村前田地区の実証水田で行われた。

 今回は村の事業による実証栽培で、あぶくまもちの普及が目的。栽培を生産者に委託する形で5月に始まった。16アールの水田に県農業総合センターで保管されていたあぶくまもちの種子6キロ分の苗を植えた。

 稲刈りには生産農家や杉岡誠村長、村職員ら関係者約20人が参加。参加者は鎌とコンバインで、たわわに実った稲を刈り取った。

 今回は収穫したコメの販売は行わず、切り餅やおこわなどの加工品の試作を予定している。

 今後、作付けを拡大するかどうかを収量や品質を基に判断し、村の新たな特産品として栽培、発信していく計画だ。

 参加した同村の農業青田豊実さん(50)は「無事に稲刈りができて一安心。(あぶくまもちを)高値で買い取ってもらえるよう、新たなブランドとして普及してほしい」と話した。

 あぶくまもちは、村の気候条件を生かすために開発されたもち米で、2008(平成20)年に県の奨励品種に指定された。09年に村内のほ場1ヘクタールで栽培が始まり、10年には19.4ヘクタールに作付面積を拡大したが、翌年に東日本大震災が発生。東京電力福島第1原発事故の影響で村は全村避難となり、あぶくまもちの栽培は途絶えていた。