「相馬中村城」遺構価値高く評価、国史跡登録を目指し講演会

 
講演する北野教授

 相馬中村の未来を考える会は26日、相馬市総合福祉センター(はまなす館)で講演会「相馬の宝・中村址(じょうし)~国史跡への道すじ~」を開いた。講師を務めた東北芸術工科大歴史遺産学科(山形市)の北野博司教授は、中村址について中世から近世にかけて段階的に発展したの遺構として価値が高いと評価した。

 中村(別名・馬陵)は1611(慶長16)年に相馬利胤(としたね)が築し、明治まで相馬氏の居として約260年間、藩政の中心となった。また、中世には同所に館が構えられたこともあったという。

 北野教授は、中村は中世から700年余り浜通り北部を統治した相馬氏代々の郭であり、強大な力を誇った伊達氏への最前線の拠点として近世に再整備されたと解説した。その上で、中世から近世に発展した複合的な遺構として評価できるとした。

 郭の歴史的な変遷については調査が進んでおらず、未解明な部分も多いとしながらも、全体的に内外の区画や堀跡が良好に保存されていると指摘した。「これほど残っているのは奇跡。国指定の史跡を目指す場合に、大きく優位となる」と力説した。

 講演会には、約90人が参加した。考える会は、中村跡の国指定史跡への登録を目標としている。

 講演会に先立ち、遠藤政弘会長があいさつして、同会の活動を紹介した。