「大熊るるるん電力」設立 再エネ導入でゼロカーボン達成目指す

 
大熊るるるん電力を設立した吉田町長(前列左)ら役員と出資者

 大熊町は28日、再生可能エネルギーの導入を進める地域新電力会社「大熊るるるん電力」を地元企業とともに設立した。来年度から売電事業を始め、2030年に町内全ての電力を再エネで賄うのが目標。原発や化石燃料に頼らない電力事業を先導的に行い、2040年までに二酸化炭素(CO2)排出実質ゼロにする「ゼロカーボン」の達成を目指す。

 新会社は町が筆頭株主となり、建設業のエイブル(同町)と東邦銀行、大東銀行の共同出資で設立した。名称は、脱炭素と復興の好循環を生み出すために町が掲げる基本戦略「創る、贈る、巡る」にちなんで名付けられた。

 事業は、再エネ発電、電力小売り、スマートコミュニティー、地域ビジネスの四つ。発電と小売り事業では、「PPA」という新しい電力販売契約モデルを採用する。会社が電力消費者の敷地に無償で再エネ発電設備を設置し、消費者が大手電力会社よりも安く電気を使えるようにする。

 当面は他社から電力を調達するが、来春から発電設備の開発を進める。発電は太陽光が中心となる見通しで、風力などの導入も検討する。自社発電設備を拡充して電力の地産地消を進め、将来的には余剰分を町外に売電することも視野に入れる。

 町役場で行った設立式で、新会社の社長を務める吉田淳町長は「地域に愛される電力会社になれるよう住民生活を支える。ゼロカーボン達成、原子力災害からの復興などさまざまな思いを巡らせて会社運営していきたい」と話した。