自然の大切さ絵本に 福島の伊藤さん「おごまさまおごった」出版

 
絵本を手にする伊藤さん

 県もりの案内人を務める福島市森合の伊藤陸郎さん(83)は、自然災害の恐ろしさと環境保護の大切さを訴える自作の絵本「おごまさまおごった」を自費出版した。子どもたちに読んでほしいと、市に約130冊を寄贈した。

 伊藤さんは宮城県栗原市出身、東北大医学部付属診療エックス線技師学校卒。福島市の福島医大病院や明治病院の放射線技師として働く傍ら、県もりの案内人として自然の大切さや魅力を伝える活動にも精力的に取り組んできた。

 絵本制作は、古里の栗原市で発生した2008年の岩手・宮城内陸地震、11年の東日本大震災・東電福島第1原発事故が契機。伊藤さんは「もう一度自然に立ち返り、自然を畏れ、自然の恵みに感謝して生きることが大事」と考えた。

 古里の栗駒山をモチーフに、幼少期の思い出や古里の風景を重ねた物語を創作した。タイトルは「お駒さま(栗駒山)怒った」がなまったもの。

 伊藤さんは「人の欲には際限はないが、『足るを知る』視点も必要だと感じる」と話した。絵本は市立の小学校46校、中学校19校、特別支援学校1校に各2冊配置される。今月に各校へ届けられる。