「酪王協同乳業」を設立 酪王と東北乳業合併、新社長に鈴木氏

 
両社の牛乳を手に、結束を誓った鈴木氏(左)と佐久間氏

 酪王乳業(郡山市)と東北協同乳業(本宮市)は1日、対等合併し、本宮市に新会社「酪王協同乳業」を設立した。代表権のある社長に鈴木伸洋氏(62)=酪王乳業社長、同じく代表権のある副社長には佐久間博康氏(57)=東北協同乳業社長=が就いた。同日開いた記者会見で発表した。

 市場規模の縮小などを見据え、効率的な生産体制の整備やブランド商品の販売拡大を図る。両社の強みを生かした高付加価値の商品開発なども進める。合併により、牛乳などで販売する生乳処理量は年間約3万6000トンとなり、県内の約6割を占める見込み。「酪王牛乳」や「農協牛乳」のほか、アイスクリームやヨーグルトなどの両社の商品は、名称を変えずに販売する。

 2~3年後をめどに、本宮市にデザートを主力とした新工場を建設し、同市に工場機能を集約する。郡山市にある酪王乳業の工場は新工場の完成に合わせて廃止する予定。本社の住所は本宮市荒井字下原14。

 酪王乳業は県酪農業協同組合、東北協同乳業はJA全農の完全子会社。新会社の資本金は9000万円で、出資比率はJA全農55%、県酪農協45%。従業員の雇用は継続し、227人体制でスタートした。

 記者会見では、鈴木氏と佐久間氏が両社の牛乳を手に結束を誓った。JA全農の斉藤良樹常務理事、県酪農協の紺野宏代表理事組合長が同席した。

生乳重視し商品開発 社長に就いた鈴木伸洋氏

 鈴木伸洋氏は「長年のライバル的存在だった両社の強みを生かし、お客さまに愛される乳製品を作っていきたい」と抱負を述べた。

 ―両社の強みとは。
 「酪王乳業は病院や保育所、学校など幅広く販売しており、乳飲料が強かった。東北協同乳業はスーパーや業務用の占有率が高く、ヨーグルトなどの発酵乳が強かった。今後は互いの販売ルートを生かして商品を投入し、合併のメリットを最大限に生かす」

 ―生乳処理量の目標は。
 「両社を合わせると処理量は年間約3万6000トンで、売上高は91億円。年間4万トン、売上高100億円を目指したい。処理量がこの規模で確保できれば酪農生産者は安定して生産していけると考える」

 ―新商品の展開を考えているか。
 「今月下旬に新商品『酪王カフェオレプリン』を発売する予定。生乳を重視した商品開発をするとともに、両社で定着している既存商品のシリーズ化も進めたい」