福島県内JA組織見直し検討へ 経営基盤強化、合併や連携選択肢

 

 JAグループ福島は、持続的な運営を実現するため「新たな組織体制」の必要性について検討に入る方針を固めた。県内5JAの合併の是非やJA間の事業連携、全県を事業区域とする「県域組織」の事業一体化など、多様な観点から組織の在り方を検証する。担い手不足や新型コロナウイルス感染拡大に伴う米価下落など本県農業を取り巻く環境が厳しさを増す中、組織体制や経営基盤の強化に向けた議論を本格化させる。

 1日、福島市で開いた会議で示した。11月19日に同市で開くJA福島大会に議案を提出、決議後に検討を始める見通し。大会は3年に1度開催されるため、遅くとも次回大会が開かれる2024年度までに方向性を決めるとみられる。

 新たな組織体制については「県内1JA」への合併やJA間の事業間連携、JA福島中央会やJA福島厚生連など県域組織の事業一体化などを選択肢に方向性を協議する。各JAの関係者からは「(合併など)組織整備を積極的に進めるべきだ」「16年3月の前回合併から5年しか経過しておらず、時期尚早だ」などさまざまな意見があり、こうした意見を踏まえて検討する。

 JAグループ福島によると、組合員数(2月末時点)は25万1747人。近年では少子高齢化や担い手不足を背景に、14年(25万5374人)をピークに減少が続いている。特に正組合員は60歳以上が8割弱を占めるなど高齢化が進んでおり、近年頻発する自然災害や、新型コロナに伴う外食需要の減少による米価下落など、農業経営を取り巻く課題は深刻化している。

 こうした状況を踏まえ、地域農業を守り、組合員や利用者が満足できる事業を持続的に提供するための組織体制について検討を始める必要があると判断した。

 現在の県内5JA体制は16年3月に始まった。経済基盤の強化に加え、震災と原発事故で被災したふたば、そうまの両JAを全県規模で支え、農業復興を図るため17JAのうち16JAが合併し、新たに「ふくしま未来」「福島さくら」「夢みなみ」「会津よつば」の4JAが発足。「東西しらかわ」と合わせ、5JA体制となった。