福島県の醤油、全国品評会「日本一」 入賞最多6点

 
「品質の高さが連続で認められうれしい」と話す大槻さん(左)職人への感謝を口にしながら商品を紹介する林社長

 日本醤油(しょうゆ)協会(東京都)は、第48回全国醤油品評会の結果を公表した。本県からは最高賞に次ぐ農林水産省大臣官房長賞に林(会津若松市)の「イゲタ 特級しょうゆ」とヤマボシ醤油(白河市)の「ヤマボシ醤油 吟上」の2点、優秀賞に4点が輝いた。本県は都道府県別で福岡県と並び最多の6点が入賞を獲得。新型コロナウイルスの影響で中止となった昨年を挟み、2回連続で入賞数「日本一」を達成した。本県から優秀賞を受けた4点はマルマン醸造(古殿町)の「マルマン本醸造醤油」、内池醸造の「キッコーツル 特選醤油」と「キッコーツル 超特選 再仕込醤油」、若喜商店(喜多方市)の「ワカキ醤油」。

 今回は全国から268点の出品があった。色や香り、味を審査し、最高賞の農林水産大臣賞に5点、農林水産省大臣官房長賞に10点、優秀賞に35点を選んだ。

 本県は全国新酒鑑評会の金賞銘柄数で8回連続の日本一となっており、日本酒に加え、しょうゆでも醸造技術の高さを示した。

連続の上位入賞 官房長賞・ヤマボシ醤油「ヤマボシ醤油 吟上」

 農林水産省大臣官房長賞のヤマボシ醤油(白河市)は、昨年の中止を挟み、2019年と今回で2回連続の上位入賞となった。代表社員の大槻安生さん(64)は「品質の高さが認められた」と笑顔を見せる。

 11年の東日本大震災では、醸造蔵が半壊するなどの被害を受けた。「醤油造りをやめようと悩んだこともあったが、続けてきて良かった」と振り返る。震災以降、今回を含めて5回の入賞を積み重ねてきた。

 「ヤマボシ醤油 吟上」は、香りが最大の特徴という。「火入れの温度管理を徹底している。季節によっても変わってくるので気が抜けない」と話す。どんな料理にも合い、煮込むとさらに香りが広がるプロの料理人も認めた逸品だ。

 1872(明治5)年創業の老舗を背負う5代目は「全国品評会で最高賞を受賞したい」と目標を語った。

職人の技に感謝 官房長賞・林「イゲタ 特級しょうゆ」

 農林水産省大臣官房長賞を受けた「林」(会津若松市)の「イゲタ 特級しょうゆ」は同社の最上級の商品だ。林寛社長(53)は「きちょうめんな仕事で造ってもらった」と職人らへの感謝の言葉を口にした。

 職人の技で余分な癖を取り除き、深いこくを生み出している。製造工程の細やかな配慮で、見た目の色や照り、香りにもこだわった。寝かせる時間や火入れの状況で味わいなどが変わってしまうため、昔からのやり方を守って丁寧に製造される。

 1792(寛政4)年創業で会津藩御用達だった老舗は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で売り上げ減に直面している。受賞した商品は、スーパーやオンラインショップで気軽に手に入る。林社長は「受賞を契機に、お得意さまの料理店などと一緒になってPRできれば」と期待を語った。