eスポーツは僕の居場所 南相馬の16歳、不登校から踏み出す一歩

 
eスポーツスタジアムで仲間と交流を深める佐藤さん(右)

 南相馬市のeスポーツプレーヤー「Liesam(ライサム)」こと佐藤凌駕(りょうが)さん(16)は対戦型アクションパズルゲーム「ぷよぷよeスポーツ」で県内トップレベルの実力を持つ。現在は仙台市の高等専修学校に通う1年生だが、中学時代は不登校だった。eスポーツを通じて仲間と出会い「人と関わる方法を学んだ」と話す。

 郡山市のeスポーツスタジアム郡山で仲間との交流を深めている佐藤さん。学校生活も充実し「かなり幸せです」と笑顔を見せる。しかし、2年前には現在の状況は想像もできなかったという。

 中学1年の時、教師と反りが合わず、学校に通わなくなった。学校に通っていないことに引け目を感じ「同世代に対して一方的な疎外感があった」。徐々に外出することも減っていった。

 転機は中学2年の時に人気ゲーム「ぷよぷよ」で遊ぶようになったことだった。ツイッターで県内のぷよぷよのプレーヤーと知り合い、eスポーツのイベントに誘われた。参加すると、eスポーツの機運の高まりを感じるとともに、話が合う人たちがたくさんいるのだと分かった。

 その後、eスポーツスタジアム郡山を設立するための建物の改修を手伝うようになり、交友関係は広がっていった。

 スタジアムは佐藤さんにとって「人と関われる場所」。イベントで、司会や実況をするまでになった。周囲には年上の人たちが多く、勉強を教わることも。通っているうちに家族からは「明るくなった」と言われるようになった。

 今では不登校だった過去も肯定的に捉えることができる。学校に通うことを強要せず、郡山市のスタジアムまで通わせてくれた両親に感謝しているし、教師との関係も「頑固になりすぎていたかな」とも思う。

 現在は学校で音楽を専門に学んでいるほか、eスポーツのインターネットでの実況配信にも力を入れている。「人に楽しんでもらいたい」という思いからだ。