福島県文化功労賞に菅野さん、田村さん 11月3日表彰式

 
「演劇界からの受賞は栄誉なこと」と話す田村さん(左)「合唱の灯を絶やさずに燃やし続けたい」と話す菅野さん

 県は、本県文化の向上に大きく貢献した県民をたたえる県文化功労賞に、芸術部門音楽分野から全日本合唱連盟常務理事の菅野正美さん(66)=須賀川市=と、同部門演劇分野から県演劇団体連絡会長の田村学(本名佐藤勲)さん(79)=いわき市=を選んだ。県が6日、発表した。

 菅野さんは国立音楽大音楽学部を卒業後、高校の音楽教諭として三つの高校を計23回にわたり、全日本合唱コンクール全国大会に導いた。声楽アンサンブルコンテスト全国大会に創設時から携わるほか、県合唱連盟理事長としても本県合唱の振興と後進の技術力向上に尽力した。

 田村さんは、福島大学芸学部在学中から演劇活動に力を注ぎ、1974(昭和49)年に「劇団いわき小劇場」を主宰。75年に演劇団体の交流を目的とする県演劇団体連絡会の結成に参画した。会長として、演劇祭や演出・演技技術の講習会を開催するなど演劇文化の振興に貢献した。

 表彰式は文化の日の11月3日、福島市の杉妻会館で行われる。

合唱技術向上に尽力 音楽・菅野正美さん

 高校の音楽教諭として安積女(現安積黎明)、福島女・橘、郡山の3校を計23回全日本合唱コンクール全国大会に導いた。「身の引き締まる思い。合唱の灯を絶やさずに燃やし続けたい」と志を新たにする。

 県内各校で35年間合唱を指導し、安積女では12年連続で同コンクールの金賞に輝いた。「合唱の楽しさを伝える」を信条に、生徒同士が自主的に高め合える環境づくりを心掛けてきた。

 声楽アンサンブルコンテスト全国大会実行委会長や県合唱連盟理事長など要職を務める傍ら、地元合唱団体の指導も行うなど現在も「合唱王国福島」の最前線に立つ。「仲間と協調して一つの音楽をつくり上げる、合唱の魅力を広めていきたい」と力を込めた。

演劇文化の振興貢献 演劇・田村学さん

 「演劇関係者としての受賞は過去に少ないので、大変栄誉なことだ」と表情を引き締める。

 小中学校の教員を38年間務めながら「劇団いわき小劇場」を主宰してきた。県演劇団体連絡会の結成に参加し、1993(平成5)年から会長を務めている。

 演劇の魅力は「観客と演者、裏方の一体感がある。舞台はうまくいかないこともあるが、次こそはもっとうまくやりたい、次はもっと良いものを、との思いの積み重ねだ」と語る。

 2009年からは、いわき市文化協会長も務め、演劇のみならず、幅広く地域の文化振興もリードしている。「異なる分野、年代の人が交流することで新たな文化が創造できるようにしたい」と笑顔を見せる。