いわき市、緊急速報メール改善 災害対応強化、被災地域情報追加

 

 いわき市などに甚大な被害をもたらした東日本台風(台風19号)の上陸から12日で2年を迎える。市は昨年8月にまとめた災害対応検証委員会の最終報告を踏まえ、早期の避難につなげるためのエリアメール(緊急速報メール)の表現改善や避難所の増設を図った。これまでの市の対応をまとめた。

 「危機感のある避難情報の提供」を求める声が多かったことから、エリアメールに被災地域の情報を加え、防災ラジオ貸与や消防サイレンを拡大、増加した。防災メールは市内企業や各種団体に登録促進を依頼し、今年8月時点で2万4916人が登録。連動するIT大手ヤフーの防災アプリは市民7万人超が利用しているという。

 市危機管理部の担当者は「自然災害から身を守るためにはいかに早く避難してもらうかが重要」と、強調する。車で避難するための高台への駐車場設置や、移動手段がない高齢者の避難方法も検討していく考えだ。

 高齢化が進む地域で、維持が難しくなる「共助」の体制を支援していくことも課題に挙げる。担当者は「避難の在り方について市民と一緒に考えていきたい」と話した。

 昨年末までに決壊箇所の復旧が完了した夏井川と好間川では、現在は治水機能を維持するために川底などの掘削作業を進める。9月末までに夏井川は14カ所中9工区、好間川は全3工区が着工済みで、いずれも2023(令和5)年度の完了を予定している。最大1030件の入居があった被災者への民間借り上げ住宅の提供は、9月末現在で578件となった。