吉野せい賞に鈴木秀ヲさん「箱崎文應伝」、準賞は新波クランさん

 

 いわき市出身の作家吉野せいを顕彰する第44回吉野せい賞の選考結果が12日発表され、最高賞の吉野せい賞に鈴木秀ヲさん(72)=いわき市=のノンフィクション「箱崎文應(ぶんおう)伝」が選ばれた。主催する運営委員会によると、最高賞の受賞者が出るのは第40回以来4年ぶり。

 作品は、いわき市小名浜出身の箱崎作が37歳の時に僧となって文應と改名し、厳しい修行の末に比叡山の歴史に名を残す名僧となるまでを描いたノンフィクション。鈴木さんは「高齢ではあるがこの賞を励みに精進していきたい」とのコメントを発表した。

 準賞は新波クランさん(30)=川崎市=の小説「餌食」が選ばれた。奨励賞の受賞は一橋清高さん(74)=いわき市、西山将弘さん(40)=同、渡辺まゆさん(21)=同=の3人。中学生以下が対象の青少年特別賞には宍戸臣次(しんじ)さん(15)=同、選考委員会特別賞に菅野豫(よ)さん(95)=同=が選ばれた。菅野さんはこれまでの受賞者で最高齢だという。

 小説25点、童話2点、戯曲1点、ノンフィクション8点の計36点の応募があった。

 表彰式は11月6日にいわき市の草野心平記念文学館で行われる。

 受賞作品は来年3月発行の総合文芸誌「風舎」の第16号に掲載される予定。