東日本台風上陸から2年、犠牲者に祈り 南相馬市、職員安全誓う

 
黙とうをささげる門馬市長(左から2人目)ら職員=南相馬市役所

 東日本台風(台風19号)の上陸から丸2年が過ぎた13日、水害などで大きな被害を受けた自治体では、犠牲者への黙とうなどを通じて安全な地域づくりに決意を新たにした。

 南相馬市役所では、門馬和夫市長らが、台風で亡くなった市職員の大内涼平さん=当時(25)=の冥福を祈った。大内さんは当時、小高区で台風の災害業務に従事していた。上司から指示を受け、夜間に車で帰宅した際に行方不明となり、翌日未明に遺体で発見された。

 門馬市長や市職員ら約900人は、始業時刻の午前8時30分から1分間、静かに黙とうした。門馬市長は「私たち公務員は市民の安全・安心を守るのが使命だが、そのためには職員自らの安全を確保しなければならない。当たり前のことを徹底したい」と述べた。

 災害対応中の市職員の死亡を受けて市は昨年、災害時の職員行動マニュアルを改定。災害時の夜間の移動や帰宅は禁止するなど職員の行動基準を新たに設けた。

 郡山、災害対策室で追悼 本宮、防災無線で黙とう

 6人の死者が出た郡山市では、品川萬里市長や市幹部らが台風対応の拠点となった災害対策室に集まり、正午から1分間、犠牲者の冥福を祈った。館内放送で職員や来庁者にも黙とうを呼び掛けた。品川市長は「市民の生命と安全な生活のため、災害に強いまちづくりに最善を尽くす」とコメントした。

 本宮市では正午、防災行政無線で市民に黙とうが呼び掛けられ、追悼のサイレンが流された。市役所では職員らが黙とうをささげ、7人の犠牲者を悼んだ。

 高松義行市長は「二度と犠牲者を出さないために、市民と行政が危機感を共有し、災害時に命を守る行動ができるように備えていく」と、市ホームページに市民へのメッセージを公表した。