人驚かせる「鉄彫刻」 真壁さん、作品づくり原点はいわきの海

 
「彫刻で人を驚かせたい」と笑う真壁さん

 東京都の鉄の彫刻家真壁廉さん(65)は、いわき市江畑町の日本家屋静山荘で彫刻展を開いている。人の頭部や昆虫など、強い衝撃を与える作品が並ぶ会場。「とにかく人を驚かせたい」と笑う真壁さんの作品づくりの原点の一つに、幼少期に同市久之浜町で過ごした経験がある。

 子どもの頃に小児ぜんそくを患っていた真壁さんは毎夏、転地療養のため、同市久之浜町の波立寺で生活した。近くの波立海岸では、海に入れない真壁さんのために、地元の子どもが海に潜って貝や海藻、ウミウシなどを捕ってくれた。

 目の前に並ぶ「海という異界の面白さ。ウミウシを持って帰ったらどろどろになっちゃって」。真壁さんは自分も人を驚かせたいと思うようになった原点を懐かしそうに語る。

 会場には、被災者への祈りを続けるバチカンの「枢機卿」や、胸の中に小さな原子炉がある「アトムの扉」、ケニア・ナイロビで出会ったストリートチルドレンをモチーフとした「彼女の財産」などが並ぶ。

 彫刻展は24日まで。23、24の両日に在廊する真壁さんは「作品一つ一つにテーマを持ち、鉄で思い切って遊んでいる」と目を細める。開催時間は午前11時~午後5時。問い合わせは主催のケーライフ(電話0246・38・5747)へ。