若者の視点で処理水議論 ふくしま浜通り高校生会議

 
小山教授(右)から講義を受ける高校生

 東京電力福島第1原発で発生する放射性物質トリチウムを含む処理水を海洋放出する政府方針について、県内の高校生11人が若者の視点から議論する「ふくしま浜通り高校生会議」が23日、福島市で始まった。専門家や双葉郡の首長、事業者らを招いた講義など計6回の活動を通じて考えを深め、来年1月に提言書をまとめる。NPO法人ハッピーロードネット(広野町)の主催。

 初回は政府の小委員会委員を務めた福島大食農学類の小山良太教授が講師を担当し、第1原発の水が「汚染水」「処理済み汚染水(処理途上水)」「トリチウム水(処理水)」に区別されることを説明した。

 汚染水は溶融核燃料(デブリ)に触れた冷却水などによって発生する。多核種除去設備(ALPS)などで浄化後、地上タンクに保管されているが、この段階では放射性物質が海洋放出の基準を超えた処理済み汚染水(処理途上水)も含まれる。政府方針では、これをALPSで再浄化し、水と構造が似ていて除去できないトリチウム水にしてから希釈して海に流す。

 小山教授は「まずはこうした水の違いを知ってもらうことが重要だ」と述べ、国内外の他原発でもトリチウム水の海洋放出が行われている状況を紹介した。

 参加した白河市の白河旭高の2年生(16)は「汚染水や処理水の違いがあまり分かっていなかったが、講義で理解することができた」と話した。