大熊の復興拠点準備宿泊、12月初旬から 町が11月中旬に説明会

 

 大熊町は、来年春の避難指示解除を目指している特定復興再生拠点区域(復興拠点)での準備宿泊について、12月初旬に始める方向で調整に入った。11月中旬に住民説明会を開き、国と協議した上で開始時期を正式決定する。吉田淳町長は「町民の思いを聞き、安全最優先で取り組みたい」と述べた。

 28日の町議会全員協議会で示した。放射線などの専門家ら第三者でつくる町除染検証委員会が25日、準備宿泊の実施を容認する中間報告をまとめたことを受け、町が方針を固めた。町は住民説明会について大熊、郡山、会津若松、いわきの4市町で開催する考え。準備宿泊の実施に先立ち、11月末にも復興拠点全域の立ち入り規制を緩和する。

 町は当初、今月の準備宿泊開始を予定していたが、環境省による除染後も放射線量が国の解除基準(毎時3.8マイクロシーベルト)を下回らない地点が一部で残っているため延期を決め、同省が追加除染を行っている。

 町によると、非公開の全員協議会で議員から「基準値を下回ったからいいわけではない」などと、さらなる住民の安全・安心の確保を求める声が上がった。

 準備宿泊は、町の中心部だったJR大野駅周辺の下野上地区など約860ヘクタールで行われる。このうち約630ヘクタールは既に避難指示が解除されたり、立ち入り規制が緩和されたりしている。

 準備宿泊の対象は約2200世帯だが、対象者の多くは家屋解体を進め、避難先で定住していることなどから、町は準備宿泊に参加するのは100世帯を下回ると見込んでいる。