福島競馬場、揺れに強く 11月に秋開催、被災スタンド復旧へ公開

 
座席とガラスの配置を変えて耐震性を上げた5階指定席エリア。中央は新素材を使用した棟の接続部分

 2月の本県沖地震でスタンドを被災し、復旧工事を進めている福島市の福島競馬場は29日、報道陣に工事現場を公開した。被害を受けた建物の接続部分に新たな素材を導入したり、強化ガラスを配置したりして耐震強度を増した。

 11月6日から約1年ぶりに有観客で開催する「秋の福島競馬」を前に、復旧工事にめどがついたことから公開した。

 地震では上層階の5、6階が最も被害を受けた。壁や天井が崩落したほか、ガラスが破損したり、スプリンクラーが故障したりした。同競馬場によると、3棟で構成されるスタンドの構造自体には問題がなかったものの、各棟の接続箇所付近の天井や壁の損傷が激しかったという。

 復旧工事では、3棟を接続していたつなぎ目を従来の鉄製資材から樹脂素材でできた波形の「アーキウェイブ」と呼ばれる新資材に切り替え、地震の揺れによる棟同士のひずみを吸収できるように改善した。

 また、棟のつなぎ目にある窓ガラスが破損した5階の指定席エリアでは、観客席を一部削減し、ガラスの強度と配置を変えて耐震性を上げた。

 藪政勝場長は「復旧工事がおおむね完了し、秋競馬に向けて観客を迎え入れる態勢は整った。お待たせしていた地元のファンの皆さまに安心して生の競馬を楽しんでもらいたい」と話した。

 同競馬場は、スタンド被災のため春競馬を新潟で代替開催したほか、夏競馬を無観客で実施した。