安積黎明、中原中也の詩に命 全日本合唱・高校部門2位

 
全国2位に輝いた演奏を披露後、達成感あふれる笑顔を見せる安積黎明の部員たち

 部員たちは「合唱王国」の誇りを胸に、伸び伸びとした歌声で会場を包んだ。大分市のiichiko総合文化センターで30日に開かれた第74回全日本合唱コンクール全国大会高校部門では、Bグループで郡山が3大会連続の全国1位を受賞した。会津は5大会連続の2位に選ばれ、全国1位、2位を独占した。Aグループでは、安積黎明が10大会ぶりの全国2位に選ばれた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で2年ぶりとなった晴れの舞台で、部員たちは努力の成果を披露した。

 「車内に大きな歓声が上がった。みんな大喜びです」。表彰式を行わないため審査結果は会員制交流サイト(SNS)などを通じて発表された今大会。会場を離れるバスの中で結果を知った安積黎明の鴻野(こうの)歩(あゆみ)部長(3年)は興奮気味に語った。

 自由曲として歌ったのは「『盲目の秋』~女声合唱とピアノのための」から「風が立ち、浪(なみ)が騒ぎ、」。愛した女性をほかの男性に奪われ悲しむ中原中也の詩の言葉に命を吹き込もうと、努力を重ねた。星英一顧問は「今までで一番良かった。コロナ禍での頑張りが報われた」と部員をたたえた。

 感染拡大で練習の制限を余儀なくされ、大会の中止も度々経験した鴻野部長ら3年生は、間もなく引退する。「後輩たちの頃には、通常通りにマスクを外して合唱の練習ができる世界に戻っていてほしい」。コロナ禍の収束を心から願った。