努力花開く 郡山一「手紙くれた先輩のため」、全日本合唱中学同声

 
演奏後、達成感あふれる笑顔を見せる郡山一の部員たち

 コロナ禍という逆境にあっても努力することをやめなかった部員たちが、初の頂点に立った。大分市で31日開かれた全日本合唱コンクール全国大会の中学校部門。同声合唱の部で郡山一が日本一に輝いた。郡山六、郡山七も達成感を口にした。会場に集まった聴衆は、「合唱王国」の部員たちのひたむきな努力によって生み出された美しいハーモニーに万雷の拍手を送った。

 宿泊先のホテルで小針智意子顧問から「日本一」を告げられると、郡山一の部員らは歓声を上げ、喜びを分かち合った。「賞よりも、いい演奏をすることを目標に努力してきた。その日々が報われた気がする」。引地ほのか部長(3年)は仲間との努力の日々を思い返した。

 曲はジークフリート・シュトローバッハ作曲の「アヴェ・マリア」と「アヴェ・レジーナ・チェロールム(めでたし天の女王よ)」の2曲。「アヴェ・マリア」では、心地よい不協和音が織りなす美しいハーモニーを披露。「アヴェ・レジーナ~」では、拍子が変化する難曲を堂々と歌い上げた。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、昨年は東北大会と全国大会が中止に。今大会前には、コロナ禍で制限を受けながらも練習に励む部員の元に手紙が届いた。手紙の送り主は、夢の舞台に立つことがないまま卒業した先輩たち。「つらいこともあるけれど、練習した分、いいことがあるから」。部員は先輩たちの言葉を胸に日本一の歌声を届けた。

 「音楽に真摯(しんし)に向き合うこと」を部員に伝えてきた小針顧問。着任時からの3年間を共に歩んできた3年生にこう語り掛けた。「拍手って感動するでしょ。この気持ちを忘れないで」