双葉にタオル新工場 岐阜の浅野撚糸が起工式、23年稼働へ

 
新工場の建設地で「双葉から撚糸を世界に発信したい」と語る浅野社長

 糸をより合わせた撚糸(ねんし)の製造、タオル販売などを手掛ける浅野撚糸(岐阜県安八町)は1日、双葉町の中野地区復興産業拠点で新工場「フタバスーパーゼロミル(仮称)」の起工式を行った。2023年4月1日の事業開始予定で、雇用の創出や交流人口の拡大などが期待される。

 約2・8ヘクタールの敷地に鉄骨2階建ての工場を整備する。撚糸機20台、合糸機6台などを配置、同社が独自開発し、特許を取得した撚糸「スーパーゼロ」を製造する。約30人の雇用を見込む。総事業費は30億円。

 併設の直営店では、吸水性や速乾性などに優れたスーパーゼロを織り込んだブランドタオル「エアーかおる」、双葉ブランドのタオル「ダキシメテフタバ」などを販売する。

 浅野雅己社長は取材に「工場そのものや働く社員を見てもらい、浅野撚糸に行くと元気になると言ってもらえる名所にし、双葉の空気を吸って作られた撚糸を世界に発信していきたい」と語った。

 東京電力福島第1原発事故の影響で全町避難が続く双葉町の特定復興再生拠点区域(復興拠点)では、来年6月以降の避難指示解除と住民帰還を目標に、インフラ整備や除染作業などが進められている。

 一方、帰還の意思を示している住民は決して多くはない。起工式に出席した伊沢史朗町長は「浅野撚糸のように元気な企業が来ることで、町の復興のために一緒に汗をかきたいという住民が増えれば」と話した。