福島市と相馬市に過大交付 会計検査院調査

 

 会計検査院は5日、官庁や政府出資法人を調べた2020年度決算検査報告を岸田文雄首相に提出した。税金の無駄遣いを指摘し、改善を求めたのは210件、総額2108億7231万円。新型コロナウイルス対策費を検証し、国が調達した布製マスクの大量保管や持続化給付金事業の再委託など、ずさんな契約や管理の実態を指摘した。

 本県関係では、文科省のブロック塀・冷房設備対応臨時特例交付金で、福島市は583万円、相馬市は105万円が過大に交付され不当であると指摘された。

 福島市は交付決定額と本来の交付決定額などを比較せずに交付額を算定した。相馬市は交付要件を誤認識し、本来対象にならない教室を加えて算定していた。

 両市は過大交付分を返還する。再発防止に向け、福島市は「県と連携しダブルチェックを徹底する」、相馬市は「監督省庁への確認を綿密にする」とした。

 検査院は、県が小中学校教職員の給与額の算定を誤り、17、18年度に国から1409万円の負担金を過大に受けていたとも指摘した。県教委によると、年度内の返還を予定している。

 給与額のうち、国の負担額を算出する際、基準となる教職員数などを誤って計算していた。給食の管理などを担う学校栄養職員が栄養教諭として採用された場合の給与算定や、小中学校の事務職員数を算出する際にミスがあった。県教委は「マニュアルの詳細化などでミス防止に努めたい」としている。

 また、県内の医療機関8カ所が16年3月~18年1月までの医療費について誤った算定方法で請求したため、国からの給付金4083万円を過大に受けていた。検査院は、このうち1518万円について国が不当に負担していたと認定した。

 県によると、療養病棟に入院する際の基本料や、リハビリテーション料などで誤算定があった。各医療機関は過大に受けた分を市町村などに返還する手続きを進めている。