実験農場「なみえ星降る農園」開園 特産品作りとブランド化目指す

 
肥料となるヒトデをまき、開園を祝う関係者 =7日午後、浪江町北幾世橋

 東日本大震災で被災した東北地方の食産業を支援する一般社団法人「東の食の会」(東京都)が整備を進めてきたコミュニティー実験農場「なみえ星降る農園」が7日、浪江町北幾世橋に開園した。農場では魅力ある高付加価値の作物を実験的に栽培し、浜通りの特産品作りと産地ブランド化を目指す。

 農園の面積は約20アール。今後は土作りを進め、来年春から果樹やハーブ、山菜などの栽培を本格化させる。同法人の高橋大就専務理事(46)は「東北の『スター生産者』が集まり、この地域や国内で作っていない農作物を栽培し、浪江の名産品となるスター作物を誕生させたい」と抱負を語った。

 4月に東京都から浪江町に単身移住した元外交官でもある高橋専務理事は「消費者にも参加してもらい、皆が関わることで福島の農産物に対する関心や思いを高めていきたい」と話し、生産者や住民、消費者が協働で作物を栽培する農園も目指す。

 現地で行われた開園式には吉田数博浪江町長ら関係者約30人が出席。農園最初の作物として、ジンの香り付けに使われるジュニパーベリーの苗木を定植した。その後、土壌改良と獣害対策に有効とされるヒトデを肥料としてまいた。

 農園で栽培者を務める浪江町の吉田さやかさん(35)は「浪江の新しいチャレンジを多くの人々に発信したい」と意気込みを語った。

 同法人は2011(平成23)年6月に設立。食を通した東北の復興に取り組んでおり、岩手県の事業者と開発した「Cava(サヴァ)缶」は累計で1000万缶を製造し、売り上げ20億円以上のヒット商品となっている。