浪江で「AI配車」2回目実験 町と日産、乗降120カ所に増加

 
スマートフォンアプリを使い配車された実証車両=浪江町

 日産自動車と浪江町は人工知能(AI)を活用して旅客車両を効率よく配車する「オンデマンド配車サービス」の実証実験を町中心部で始めた。実証は昨年度に続き2回目で、今回は乗降場所を増やしサービスの利用時間と期間を拡大。震災と原発事故により大幅に人口が減少した被災地で、新しい公共交通網の構築と地域活性化を目指す。

 「なみえスマートモビリティ」と名付け、12月18日まで実施する。町内7カ所に車両を呼ぶためのデジタル停留所を設置しているほか、スマートフォンからも利用が可能。乗降場所は町中心部(権現堂、幾世橋地区)の約120カ所で、AIの技術を活用して出発地から目的地まで効率的に移動できる。無料。

 利用者登録の受け付けを1日に始め、サービスを6日に開始した。乗車受け付けは午前8時(土曜日は午前9時)から午後7時だが、町内の飲食店を応援するため木、金曜日は午後9時まで延長する。日曜日は運休。

 8日、実証実験の報道説明会が開かれた。日産自動車総合研究所の宮下直樹主管研究員(52)は「実証を通してニーズ調査や技術開発を進めたい」と強調。「人が活動しなければ移動の必然性はない」として、今後各種イベントを開き地域活性化を図る考えを示した。

 来年1月7日からは、運行エリアを町全域(避難区域を除く)に拡大し、乗客とスーパーの商品を一緒に運ぶ「貨客混載」サービスなどの実証実験を始める。