衆院選不在者投票53人無効 県内避難者、開票までに郵送されず

 

 10月31日投開票の衆院選を巡り、東京電力福島第1原発事故の帰還困難区域を抱える県内5町村で、避難者53人分の不在者投票が開票までに郵送されず、無効となったことが8日、分かった。関係者は、衆院解散から投開票まで短期間となった選挙日程が要因とみている。

 各自治体の選挙管理委員会によると、無効となったのは浪江町33人、双葉町5人、富岡町6人、大熊町6人、飯舘村は3人。いずれも1日以降に選管に届いた。

 不在者投票は〈1〉住民票を残す自治体に「不在者投票用紙」を請求〈2〉避難先の投票所で投票〈3〉避難先の選管が投票者の住民票のある自治体の選管に郵送―の手順で、期日前投票に比べて時間と手間がかかる特徴がある。

 約6000人が県外避難する浪江町では今回、不在者投票用紙の請求が830件に上った。担当者は「衆院解散から投開票までの期間が短く、投票者に時間の余裕がなかったのではないか」と分析。2017年の前回選でも16人分が投開票日に間に合わなかったという。

 事故発生の11年を境に、葛尾村を加えた6町村平均の衆院選投票率は全県平均を下回る傾向が続く。避難に伴う手続きの煩雑化や投票所へのアクセス難が影響しているとみられ、今回も7.55ポイント低かった。

 内堀知事、円滑投票へ改善「重要」

 不在者投票の一部が無効となったことについて、内堀雅雄知事は8日の定例記者会見で「避難者が円滑に投票を行えるよう、国などと調整しながら改善していくことが重要だ」と述べた。