再エネ、30年度70%に 県改定案10%上げ、水素など社会構築

 

 県は本年度から10年間で取り組む「再生可能エネルギー推進ビジョン」の改定案をまとめた。県内エネルギー需要に占める再エネ導入割合の中間目標(2030年度まで)を現行の60%から70%に引き上げたほか、新たに二つの数値目標を設定。電力消費量に占める再エネの割合を25年度までに100%とし、現在は1基の定置式水素ステーションを30年度までに20基に増やすとした。

 9日、福島市で開いた産学官民連携組織「県再生可能エネルギー導入推進連絡会」の会合で示した。これまでの再エネ導入拡大と産業集積に「水素社会の実現」「持続可能なエネルギー社会の構築」を加えた四つの柱を基本方針とした。福島新エネ社会構想の策定や県の「カーボンニュートラル宣言」などの情勢変化を踏まえた。

 東日本大震災翌年の12年3月に改定した前ビジョン(11~20年度)で掲げた「40年に県内エネルギー需要の100%以上を再エネから生み出す」とする目標は維持し、中間目標を引き上げた。目標達成に向けては、近年大きく伸びる太陽光のほか、風力発電の導入拡大に力を入れる。阿武隈地域に整備中の共用送電線に接続する約360メガワットの風力発電の導入などにより、10年間で現在の4倍となる720メガワットの発電を目指す。

 また、再エネ導入の進行度を分かりやすく示すため、県内エネルギー需要に占める割合に加え、電力消費量に対する導入目標も設定した。20年度末現在でエネルギー需要に占める割合は43.4%、電力消費量では83.6%となっている。再エネ導入による温室効果ガスの削減効果なども新たに盛り込み、ビジョン達成の効果が伝わるよう工夫した。県は今後、県民意見を募り、年内にビジョンを改定する。