「震災の記憶」音色に 双葉・伝承館、請戸小のピアノ展示開始

 
請戸小のピアノで校歌を弾く卒業生の横山さん=10日、双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館

 東日本大震災・原子力災害伝承館(双葉町)は10日、震災当時に浪江町の請戸小にあったグランドピアノの展示を始めた。お披露目に合わせ、同館職員で震災当時に同校6年生だった横山和佳奈さん(23)がピアノで校歌を演奏、震災と原発事故の記憶を伝えようと鍵盤をはじいた。

 横山さんは「いろんな人たちの手で大事に守られてきたこのピアノを後世に残していきたい。ピアノを見て、請戸小にも楽しい学校生活があったことに思いをはせてほしい」と話した。

 ピアノは29日まで開催中の浪江町展の追加展示として、震災遺構となった請戸小が遠くに臨める館内1階フロアに設置された。その後の展示については、町と協議して決める方針。ピアノは原発事故に伴い放置され、潮風にさらされたためボランティアが保存。2018年に開校したなみえ創成小中で活用されてきたが別のピアノと入れ替えることになったため、伝承館が町から借り受けた。