食品栄養成分を高精度分析 福島大・食農学類、最新型装置導入

 
新たに導入された最新の分析装置を紹介する平教授(左)

 福島大は10日、食品のさまざまな成分を高精度で視覚的に表示することができる、最新型の分析装置「高速質量分析イメージ取得システム」を食農学類に導入したと発表した。分子式が同じだが構造が異なる化合物「異性体」を区別して認識できるのが特徴で、国内の大学では初めて導入した。同大は「農業や食品科学の分野で飛躍的な技術革新が期待できる」としている。

 文部科学省補助事業の採択を受けて導入した。分析装置は、コメや野菜などの食材の栄養成分がどの部位に、どの程度含まれているかを成分ごとに色を分けて画像で示すことができる。他産地食材との成分の違いなどを示すことで、高付加価値化につなげることができる。

 福島大は2018(平成30)年に同様の分析装置を導入しており、今回導入したのはその最新型。最新型は国内の大学では未導入で、企業を含めても国内2台目になるという。生体内で有効に働くアミノ酸の「L体」と、質量が同じで構造が少しだけ違う異性体のアミノ酸「D体」は従来の分析装置では区別できなかったが、最新型では区別して画像化できる。

 福島大は他大学や企業にも有償で分析装置を貸し出す。新型コロナウイルス禍の状況を踏まえ、サンプルを同大に送った上で装置を遠隔操作して分析できるシステムも整備した。

 分析を担当する食農学類の平修教授は「装置の導入で研究力が上がる。福島から世界へ科学研究の発表をしていきたい」と意欲を語った。

 学外研究者らの装置の利用についての問い合わせは食農学類支援室(電話024・548・8212)へ。