只見川土地改良区不明金、理事長が不正2800万円 遺族が返済へ

 

 会津坂下町只見川土地改良区で使途不明金があった問題で、同団体は11日、死亡した理事長が総額2841万5929円を不正に扱っていたと明らかにした。生前に私的流用をほのめかすような発言があったことを受け、回収方法については理事長の遺族が返済に応じるとしており、刑事告訴はしない方針。

 同団体によると、使途不明金の総額は昨年度の決算に関する財産目録と団体の口座残高の差額に相当する。理事長以外の役員による独自調査で、財産目録以外に金融機関で約5000万円の借り入れや5000万円超の定期預金があることが分かり、提出した決算書の定期預金二千数百万円の残高と大きな隔たりがあった。内部調査の際、理事長は「定期預金を担保にして金を借りていたことに間違いはない。でも(借り入れの)全てを私的流用したものではない」などと話したという。金の使途については話していなかった。

 理事長は少なくとも2006(平成18)年度の事務局長時代から同団体の定期預金を担保に借り入れを繰り返し、私的流用していたとみられる。決算書に出た数字に合わせた残高証明書を提出するなどして発覚を免れていた。理事長の遺族は同団体との協議で「誠意をもって支払う」との意思を示しているという。

 理事長は9月に県の会計検査が入る直前に亡くなっており、同団体が第三者を交えて金額を精査した。10日に開いた懇談会で役員や総代らに調査結果などを報告した。広瀬東洋(とうひろ)理事長職務代理者は「理事長権限の見直しや規約改正、経理のチェック体制の強化など、関係機関の指導を受けて再発防止に努めたい」と話した。