復興の絆結ぶ「おむすび」店 栃本あゆみさん、故郷浪江に開店へ

 
「おむすびで浪江を元気にしたい」と話す栃本さん

 浪江町出身の栃本あゆみさん(33)は12日、古里の復興を支えたいと、同町幾世橋の仮設商店街まち・なみ・まるしぇにおむすび専門店「えん」を開店する。最初の一口から最後の一口まで具材の詰まったおむすびを手作りし、「握りたてをアットホームな空間で提供し、温かくエネルギッシュな店にしたい」と意気込む。

 高校卒業を機に上京し飲食の世界に入った。そば屋や飲食事業のプロデュース会社勤務を経て独立し、個人事業主として飲食店のメニューやポスター作りなどを手掛けてきた。

 その間、地元の浪江町は東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で甚大な被害を受け、町民は各地に離散した。復興のため私にできることはないか―。「今も昔も幅広い世代で人気のおむすびで町を元気にしたい」と考え心機一転、古里での再出発を決めた。

 素材にこだわり、米は会津坂下町産特Aコシヒカリ、塩は沖縄県与那国島産、のりは佐賀県有明産の高級のりを使用。開店に向け、握りの練習を重ねてきた栃本さんは「町民や作業員の皆さんの笑顔のため心を込めて作り、たくさんの"縁"が生まれたらうれしい」と話す。

 メニューは南高梅やサケなどの定番のほか、角煮、卵黄しょうゆ漬など10数種類のおむすびを提供する。価格は各100~300円。営業時間は午前11時~午後2時。店内には20席設け、持ち帰りもできる。日、月曜日と祝日は定休。問い合わせは同店(電話080・6471・3678)へ。