コロナ防ぐ力、接種150日で3分の1に 60日未満と比べ

 

 福島医大は11日、新型コロナウイルスワクチンを2回接種した県民約2500人を調べたところ、感染から身を守る力を示す「中和活性」の値が接種により増加したものの、日数がたつにつれて減少し、150日以上経過した人では接種後60日未満の人の値の3分の1以下まで減っていたとする研究結果を発表した。未接種者と同程度まで減少した人もいたため、研究を担当した坪倉正治教授は「(3回目接種を)早期に始める必要がある」と指摘した。

 ワクチンによる抗体の保有率に関する大規模な調査は県内で初めて。医大は9月8日~10月8日に平田村や相馬市、南相馬市などの住民の採血検査を実施。年齢は12~100歳で、ほとんどがファイザー社製を2回接種済みだった。

 年齢分布に差が出ないよう調整した上で、2回目接種からの経過日数のグループごとに中和活性の値(単位AU/ミリリットル)の平均値を出して推移を表すと、【グラフ】のようになった。「60日未満」で364.6だった値が徐々に減少し、「150日以上」では98.6に減った。ワクチンを接種していない人と同等の値とされる10以下まで減ってしまった人は52人で、うち35人は80歳以上だった。

 中和活性の値は年代別で差が大きく、20歳未満の中央値は500.0で、20代は214.1、30代は148.3と年代が上がるにつれて減少し、80歳以上は31.8だった。ワクチンの接種時期を踏まえても、値は若い世代で高かった。

 福島医大放射線健康管理学講座の坪倉教授と小橋友理江医師は11日、平田村のひらた中央病院で記者会見した。坪倉教授は「ワクチン接種により抗体の量はしっかり増えたが、個人差がある。中和活性の値がいくらだと(感染予防上)大丈夫なのか、100あったらいいのか、みんな知りたいと思うが、まだ決着がついていない」と説明。3回目接種については「特に医療関係者、高齢者は優先的に行うべきだろう」との考えを示した。