福島県議会、経済再生に特別委 コロナ打撃対応で超党派提言へ

 

 県議会は来月開会予定の12月定例会で、新型コロナウイルス感染拡大で打撃を受けた観光業や飲食業、農林水産業などの再生をテーマにした特別委員会を新設する方針を固めた。感染流行の「第5波」は収束したが、昨春から続く新型コロナの影響は多方面に及び、経済の立て直しが喫緊の課題となる。コロナ後の実効性の高い経済対策を打ち出すため、超党派で提言し、県の施策に反映させたい考え。

 特別委では、度重なる営業時間短縮や外出自粛の要請によって影響を受けた飲食業や観光業、外食需要の減少に伴う米価下落に苦しむ農林水産業などの支援策について調査する。このほか、地域産業の持続的発展や本県ならではの魅力を生かした観光促進、新型コロナを受けた「新しい生活様式」の中で進むデジタル変革(DX)の推進などについても協議する方針。

 県は「第5波」収束を受け、宿泊費用の一部を補助する「県民割プラス」や感染対策を徹底した飲食店「ふくしま感染防止対策認定店」で使える電子食事券の発行など経済再生に向けた取り組みを始めている。特別委では、こうした県の施策をその都度、検証し、より効果的な対策となるよう提案を重ねていく。

 県は感染が広がった昨春以降、全県を対象にした昨年4~5月と今年1~2月、5月、8~9月の4回にわたる時短要請などの措置をはじめ、各市での集中対策など断続的に対策を講じ、県民に行動制限を求めてきた。県議会が新たな特別委を設置する背景には、2年近くに及ぶ感染拡大の影響で疲弊する本県経済への強い危機感がある。

 特別委設置について、各会派間で大筋合意しており、週明けにも詳細を固める。12月7日開会予定の定例会中に調査事項や検討議題などを決め、定例会最終日の21日に設置する見通しだ。

 県議会は1947(昭和22)年の県会特別委員会条例制定後、電力開発や公害対策、首都機能移転などの特別委を設置し、それぞれの課題について解決策を調査してきた。70年以降は継続的に特別委を設置している。12月定例会ではこのほか、復興加速化と、県民健康や人口減少、教育、脱炭素社会など県総合計画に沿った対策に関する計三つの特別委を設置する見込み。