相馬中村神社に大鳥居 本県沖地震で被害、中川さんが奉納へ

 
ひび割れた古い大鳥居の前に森宮司とともに立つ中川さん(左)

 相馬市の相馬中村神社で、2月の本県沖地震で被害を受けた大鳥居が建て替えられることになった。水力発電用機械の開発・製造を手掛ける中川水力(福島市飯野町)の社長中川彰さん(87)が、同社の技術力を生かし、ステンレス製の大鳥居を神社に奉納する。12月下旬に完成する予定で、来年の初詣に訪れる参拝者がくぐることになる。12日、現地で起工式が行われた。

 神社では相馬野馬追の初日に総大将の出陣式が行われる。コンクリート製の大鳥居は、騎馬武者行列が通過する参道に1928(昭和3)年に建設された。

 地震の後、神社は破損した大鳥居に応急処置を施し、仮復旧させるなど、武者行列の実施に向けて参道の修理を急いだ。中川さんは、工事費用の捻出に神社が苦慮していることを報道で知り、大鳥居の寄進を申し出た。

 新しい大鳥居は以前とほぼ同じ大きさで高さ7・4メートル。中川水力の施工で、部品を現地に運んで溶接して据え付ける。

 起工式では神事が行われ、森拓樹宮司の祝詞に続き、中川さんや立谷三郎氏子総代長らが玉串をささげて工事の無事を祈った。中川さんは「由緒ある神社が困っていると知り、何とかしたいと思っていた。立派な鳥居を作りたい」と話した。立谷総代長は「鳥居の建設は、修理工事の集大成。協力をいただき、本当にありがたい」と感謝した。